ナスは生育期間が長く、収穫を続けるためには適切な追肥が欠かせない野菜です。
一方で、肥料を与えれば与えるほどよく育つわけではありません。
肥料の与えすぎによって株ばかりが茂ったり、低温・乾燥・肥料不足などによって花がうまく実にならなかったりすることもあります。
また、夏の「更新剪定(切り戻し)」後は、追肥と水分管理を行いながら新しい枝を育てることが、秋ナスを収穫するための重要なポイントです。タキイ種苗も、更新剪定後に追肥と潅水を十分に行って枝を更新させる方法を紹介しています。
この記事では、家庭菜園で使いやすいナス向け肥料を5商品比較し、
- ナス専用肥料
- トマト・キュウリと共用できる肥料
- 有機肥料
- 液体肥料
など、それぞれの特徴を分かりやすく紹介します。
結論|ナスの肥料は目的で選ぶ
ナスの肥料選びで重要なのは、「一番よく効く肥料」を探すことではありません。
ナスだけに使うのか、他の野菜と共用するのか、固形肥料と液体肥料のどちらが使いやすいのかで選ぶのがおすすめです。
| 目的 | おすすめ |
|---|---|
| ナス専用肥料を使いたい | 朝日アグリア なすの肥料 |
| トマト・ナス・キュウリで共用したい | サンアンドホープ トマト・なす・きゅうりの肥料 |
| 微量要素も含めて選びたい | ハイポネックス 今日から野菜 野菜の肥料 |
| 有機100%の肥料を使いたい | 東商 有機100%野菜の肥料 |
| 液肥で追肥したい | ベジフル液肥 |
迷ったら「朝日アグリア なすの肥料」
ナスを中心に育てていて、専用肥料を使いたい初心者なら、朝日アグリアの「なすの肥料」が分かりやすい選択肢です。
N-P-K=8-8-8の有機入り肥料で、プランターと地植えのそれぞれについて使用量の目安が設定されています。
ナスの肥料おすすめ5選を比較
今回紹介する5商品を比較します。
| 商品 | タイプ | N-P-K | 特徴 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|---|
| 朝日アグリア なすの肥料 | 有機入り肥料 | 8-8-8 | ナス専用 | ナス専用を使いたい |
| サンアンドホープ トマト・なす・きゅうりの肥料 | 化成肥料 | 5-9-4 | 実もの野菜向け | 複数の夏野菜を育てる |
| 今日から野菜 野菜の肥料 | 有機入り肥料 | 8-8-8 | 微量要素などを配合 | 栄養成分を幅広く補給したい |
| 東商 有機100%野菜の肥料 | 有機肥料 | 4-4-1.5 | 有機原料100% | 有機肥料を使いたい |
| ベジフル液肥 | 液体肥料 | 6-6-7 | 液肥で追肥できる | 施肥量を調整しやすくしたい |
※N-P-Kは窒素・りん酸・カリの成分量を表します。商品によって容量や販売形態が異なる場合があります。
ナスの肥料で知っておきたい3つのポイント
① ナスは追肥が重要
ナスは収穫期間が長いため、植え付け時の元肥だけで最後まで育てるのではなく、生育状況を見ながら追肥を行います。
元肥と追肥の違いや、追肥に使いやすい肥料については、以下の記事で詳しく比較しています。
タキイ種苗では、1番果の収穫時期を追肥開始の目安とし、その後は10~14日間隔を基本に、株の勢いを見ながら調整する方法が紹介されています。
液肥を使う場合は、5~10日おきに与える方法も紹介されています。
ただし、実際の施肥量や間隔は肥料の商品によって異なります。
必ず商品のラベルに記載された使用方法を確認してください。
② 肥料を与えすぎない
ナスは肥料を必要とする野菜ですが、「肥料をたくさん与えるほどよく育つ」というわけではありません。
特に窒素が多すぎると、葉や茎ばかりが旺盛に育つ「つるボケ」の状態になることがあります。
また、石ナスは窒素過多だけが原因ではありません。
低温、乾燥、肥料不足など、受粉や果実の肥大がうまく進まないさまざまな条件が関係します。
そのため、
「実が硬いから肥料を追加する」
と単純に判断するのではなく、温度、水分、日当たり、株の状態なども確認しましょう。
③ 更新剪定後は追肥と水分管理を行う
ナスは夏の高温期になると株が疲れ、実の品質が低下しやすくなります。
そこで行うのが「更新剪定」です。
枝を切り戻して新しい枝を伸ばすことで、秋ナスの収穫につなげます。
タキイ種苗では、更新剪定を7月中旬~8月上旬に行い、剪定後に追肥と潅水を十分に行って枝を更新させる方法を紹介しています。
ただし、剪定の時期や切り戻す量は地域や株の状態によって調整してください。
ナスの追肥はいつ?
ナスの追肥は、基本的には1番果の収穫時期以降が一つの目安になります。
その後は、株の生育状態を見ながら追肥を続けます。
タキイ種苗では、固形肥料の場合は10~14日間隔、液肥の場合は5~10日おきに与える方法が紹介されています。
ただし、これはあくまで栽培方法の一例です。
家庭菜園では、
- 葉の色
- 新しい枝の伸び方
- 花の付き方
- 実の成長
- 株全体の勢い
などを確認しながら調整することが大切です。
更新剪定後のナスには追肥が必要?
更新剪定をすると、それまで伸びていた枝を切り戻すため、新しい枝を伸ばすための管理が必要になります。
タキイ種苗では、更新剪定後に追肥と潅水を十分に行うことを推奨しています。
そのため、更新剪定をしたら、
剪定 → 追肥 → 水分管理 → 新しい枝の生育を確認
という流れで管理すると分かりやすいでしょう。
ただし、剪定した直後だからといって肥料を大量に与えるのは避けてください。
使用する肥料の規定量を守ることが基本です。
更新剪定後の追肥では、固形肥料だけでなく液体肥料を使う方法もあります。液肥の特徴や選び方は、以下の記事で比較しています。
1位|朝日アグリア「なすの肥料」
ナス専用肥料を使いたい人におすすめ
朝日アグリアの「なすの肥料」は、ナス専用の有機入り肥料です。
N-P-K=8-8-8で、容量は550g。
メーカーでは、プランター栽培と庭・地植えについて、それぞれ元肥・追肥の使用量を設定しています。
特徴
- ナス専用
- N-P-K=8-8-8
- 有機入り
- 550gで扱いやすい
- 元肥・追肥の両方に使える
向いている人
- ナス専用肥料を使いたい
- 初めてナスを育てる
- 肥料選びをできるだけ簡単にしたい
- プランターでナスを育てている
向いていない人
- トマトやキュウリなどにも同じ肥料を使いたい
- 大容量の商品を使いたい
2位|サンアンドホープ「トマト・なす・きゅうりの肥料」
夏野菜をまとめて育てる人におすすめ
サンアンドホープの「トマト・なす・きゅうりの肥料」は、その名前の通り、トマト・ナス・キュウリなどの実もの野菜に使える肥料です。
N-P-K=5-9-4で、メーカーは実もの野菜に重要なりん酸を多めに配合し、有機アミノ酸肥料も配合しています。
特徴
- トマト・ナス・キュウリに使用できる
- N-P-K=5-9-4
- りん酸を多めに配合
- 有機アミノ酸肥料を配合
- 2kgなど大容量タイプがある
向いている人
- ナス以外にトマトやキュウリも育てている
- 肥料の種類を増やしたくない
- 夏野菜をまとめて管理したい
- 大容量の商品を使いたい
向いていない人
- ナス1株だけなど、少量しか使わない
- ナス専用肥料を使いたい
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トマトやキュウリも同時に育てている場合は、野菜ごとの肥料選びも確認しておくと便利です


3位|ハイポネックス「今日から野菜 野菜の肥料」
複数の栄養成分をまとめて補給したい人に
「今日から野菜 野菜の肥料」は、ハイポネックスとサントリーフラワーズのコラボレーションから生まれた家庭菜園向けシリーズです。
N-P-K=8-8-8で、カルシウムやマグネシウム、微量要素、有機成分などを含みます。
メーカーでは、植え付け後の生育途中にも使用する方法が案内されています。
特徴
- N-P-K=8-8-8
- カルシウムを含む
- マグネシウム・微量要素を含む
- 有機成分を配合
- 家庭菜園初心者向けに設計
向いている人
- ナス以外の野菜にも使いたい
- 複数の栄養成分をまとめて補給したい
- 家庭菜園初心者
- 使いやすい肥料を選びたい
向いていない人
- 大量に使うため価格を最優先したい
- 有機100%の肥料を使いたい
4位|東商「有機100%野菜の肥料」
有機肥料を使って野菜を育てたい人に
東商の「有機100%野菜の肥料」は、魚粉や骨粉などを使用した有機100%の肥料です。
N-P-K=4-4-1.5で、650g・1.8kg・4kgなどの容量があります。
メーカーは、魚粉を配合していることや、骨粉による実付きへの効果、アミノ酸、マグネシウム・カルシウムなどを特徴として挙げています。
特徴
- 有機原料100%
- 魚粉を配合
- 骨粉を配合
- アミノ酸を含む
- マグネシウム・カルシウムを含む
- 元肥・追肥に使用できる
向いている人
- 有機肥料を使いたい
- 有機栽培を意識している
- ナス以外の野菜にも使いたい
- 固形肥料を使ってじっくり管理したい
向いていない人
- 速効性を最優先したい
- 液肥で細かく施肥量を調整したい
注意
有機肥料は「有機だから多く与えても大丈夫」というものではありません。
肥料は種類にかかわらず、商品の使用量を守ってください。
5位|ベジフル液肥
液肥で追肥量を調整したい人におすすめ
ベジフル液肥は、野菜や果菜類の栽培に使いやすい液体肥料です。
N-P-K=6-6-7で、固形肥料と違って水で希釈して使用するため、追肥量を調整しやすいのが特徴です。
ナスのように収穫期間が長く、株の状態を見ながら追肥したい野菜との相性が良い選択肢です。
特徴
- N-P-K=6-6-7
- 液体肥料
- 水で希釈して使用
- 野菜・果菜類に使用しやすい
- 固形肥料より施肥量を調整しやすい
向いている人
- 液肥で追肥したい
- 株の状態を見ながら施肥量を調整したい
- プランター栽培をしている
- 固形肥料と液肥を使い分けたい
向いていない人
- 毎回の希釈が面倒
- 置くだけ・まくだけの肥料を使いたい
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液体肥料について詳しく比較したい方はこちら。
【ここに「液体肥料おすすめ5選」への内部リンク】
ナスには固形肥料と液体肥料、どちらがいい?
どちらが優れているというわけではありません。
それぞれにメリットがあります。
| 固形肥料 | 液体肥料 | |
|---|---|---|
| 使い方 | 土にまく | 水で薄める |
| 施肥量の調整 | 商品の規定量を使用 | 希釈倍率で調整 |
| 使いやすさ | 手軽 | 希釈が必要 |
| 追肥 | ○ | ○ |
| 株の状態に合わせた調整 | △ | ○ |
| 向いている人 | 手軽に管理したい | 細かく管理したい |
家庭菜園では、
基本の追肥は固形肥料、必要に応じて液肥を使う
という方法もあります。
ただし、複数の肥料を併用する場合は、肥料の総量が多くなりすぎないよう注意してください。
固形肥料の特徴や、追肥に向く使い方については、以下の記事で詳しく比較しています。
ナスの肥料は「N-P-K」だけで選んでいい?
肥料袋を見ると、
N-P-K=8-8-8
などの数字が書かれています。
これは、
- N=窒素
- P=りん酸
- K=カリ
を表しています。
例えば「8-8-8」であれば、それぞれ8%含まれているという意味です。
ただし、数字だけを比較して、
「窒素が高い商品ほど優秀」
と判断する必要はありません。
ナスの生育状況や土壌、使用量、元肥の量なども含めて考えることが重要です。
ナスが肥料不足かどうかの見分け方
ナスの生育が悪いと、
「肥料が足りないのでは?」
と考えがちです。
しかし、ナスの生育不良には、
- 水不足
- 根の状態
- 日照不足
- 高温
- 低温
- 病害虫
- 肥料過多
- 肥料不足
など、さまざまな原因があります。
そのため、
生育が悪い=すぐに肥料を追加する
とは考えないようにしましょう。
葉や茎、花、果実、土の乾き具合などを確認してから判断することが大切です。
ナスの肥料を与えすぎるとどうなる?
肥料を与えすぎると、株が必要以上に茂ることがあります。
特に窒素が過剰になると、葉や茎の生育が旺盛になり、花や実の付き方に影響することがあります。
そのため、
「ナスは肥料食いだから多めに与える」
という考え方はおすすめできません。
肥料は、
不足させないことと、与えすぎないことの両方が重要です。
ナスの肥料おすすめ5選|目的別に選ぶなら
ここまでを簡単にまとめます。
ナス専用肥料を使いたい
朝日アグリア なすの肥料
N-P-K=8-8-8の有機入り肥料。
ナスだけを育てるなら、用途が分かりやすい商品です。
トマト・キュウリと共用したい
サンアンドホープ トマト・なす・きゅうりの肥料
N-P-K=5-9-4。
夏野菜をまとめて育てる家庭菜園に向いています。
微量要素などもまとめて補給したい
今日から野菜 野菜の肥料
N-P-K=8-8-8。
カルシウム、マグネシウム、微量要素なども含まれています。
有機100%にこだわりたい
東商 有機100%野菜の肥料
N-P-K=4-4-1.5。
魚粉や骨粉などを使用した有機100%肥料です。
液肥で追肥したい
ベジフル液肥
N-P-K=6-6-7。
希釈して使用するため、追肥量を調整しながら使いたい人に向いています。
ナスの肥料に関するよくある質問
ナスの追肥はいつから?
1番果の収穫時期が一つの目安です。
その後は10~14日程度を基本に、株の状態を見ながら追肥します。
液肥を使う場合は、5~10日おきという方法もあります。
ナスは毎週肥料を与えた方がいい?
必ず毎週与える必要はありません。
肥料によって使用間隔が違うため、商品のラベルを確認してください。
また、株の状態によっても調整が必要です。
更新剪定後は肥料を与える?
はい。
更新剪定後は新しい枝を伸ばして秋ナスにつなげるため、追肥と水分管理を行います。
ただし、規定量以上の肥料を与えるのは避けてください。
石ナスは肥料不足が原因?
肥料不足だけが原因ではありません。
低温、乾燥、肥料不足、窒素過多など、さまざまな条件が関係します。
石ナスが発生したからといって、すぐに肥料を追加するのではなく、株の状態や栽培環境を確認しましょう。
液体肥料だけでナスを育てられる?
商品によって使用方法が異なります。
液肥は追肥として使いやすい一方、元肥として使用できるかどうかは商品によって異なります。
基本的には、商品の使用方法に従ってください。
まとめ|ナスは「適切な追肥」が大切
ナスは収穫期間が長いため、植え付け時の元肥だけでなく、生育状況に応じた追肥が重要です。
ただし、肥料は多ければ多いほど良いわけではありません。
ナスの肥料を選ぶなら、
- ナス専用なら朝日アグリア
- 夏野菜と共用するならサンアンドホープ
- 複数の栄養成分を補給したいなら今日から野菜
- 有機100%なら東商
- 液肥ならベジフル液肥
というように、自分の栽培方法に合わせて選ぶと分かりやすいでしょう。
また、ナスは更新剪定後の管理も重要です。
夏に株を切り戻した後は、追肥と水分管理を行い、新しい枝を育てることで秋ナスの収穫につなげます。
「肥料をたくさん与える」のではなく、「株の状態を見ながら適切な量を与える」ことが、ナスを長く収穫するための基本です。
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